Have you seen my childhood?

最近また懐古病が悪化してきてフレイジャーあずきちゃんを気持ち悪く微笑みながら見ているといった有様だったので、このあたりで流行りのドラマにでも接しておこうと思って若干時期外れだけど『The O.C.』を見たら普通に面白かった。前からピーター・ギャラガーが好きで、While You Were SleepingやThe Hudsucker ProxyやShort Cutsといった有名な映画は勿論のこと、ジョニースキッドマークスとかタイトル忘れたけどHBOでやってた主演作品など、何を見ても濃いビジュアルで独特の存在感を醸し出していてかっこいいなと思っていました。ホミサイドではシリーズの一つのターニングポイントとなったエピソード「Closet Cases」における、ゲイのレストランオーナー役もゲストキャラクターの中では最も印象に残っている。The O.C.については、こういうティーンドラマってたまに見ると多大なインスピレーションとインセンティヴを与えられて、何か色々なことをもっとがんばっていこうという気になります。すべてのことにやる気が無くなる周期と夏が終わっていく恐怖感もあって最近は指一本動かす気のしない状態が続いていたけど、悩み苦しみながらも逞しく生きていく少年たちの姿から多少元気を貰った感じだ。こういうのも含めて僕は遅れてきた思春期を楽しんでいるのかもしれないと思う。Preteenやteenをあまりその年代に特有の経験をすることなく虚しく過ごしてしまったから、奪われた思い出を取り返したいという願望が美少女やサッカーチームや90年代への愛着に現れてるんじゃないかって気もする。少女が象徴する、イデオロギーに切り刻まれる前の非言語的な自由と全体性の世界は、本能のままに求め続ければ社会的に抹殺されるしかなく、今の僕には言語に置き換え衝動を抑制することを通じてしかそれを捉える術が無いのは悲しいことです。天才てれびくんFCバルセロナチャームキッズといった欲望を代替するための言葉を多く持ってるのは名前の付けられない欲動に苛まれて生きるよりは幸せなのかもしれないけれど。あずきちゃんの初期エピソードを久しぶりに見たら展開が大味で面白かった。でも勇之助君のドSっぷりにはいつ見ても共感できる。最終回とか今見てしまうと普通に死ぬと思います。