wanna be startin’ somethin’

マイケル・ジャクソンのツアーでコンサートの冒頭に歌われることの多い「Wanna Be Startin' Somethin'」が好きで、活動意欲に乏しく気だるいときに聴くと何か前向きなことを始めようって気になります。2001年にMSGで行われたデビュー30周年のステージではオープニングでマイアとアッシャーとホイットニー・ヒューストンが歌ってくれて最高だった。このライブは前半は色々なアーティストがマイケルの曲を歌うというもので、ライザ・ミネリの「You Are Not Alone」の歌い方がちょっと面白くてずっと真似してしまいます。さて僕らのFCバルセロナも新シーズンに向けてスタートを切ったわけですが、チームの出来を試す最初のフレンドリーゲームはダンディー・ユナイテッド 0−1 バルセロナという結果でした。ダンディーは当たりの激しい肉弾戦のイメージで、ボールを持ったときのぎこちなさは微笑ましかった。でも早いシーズンインに備え長くトレーニングしてきてるだけあってかなり動きが良く、シンプルなカウンターや空中戦で持ち味を発揮していた感じで、取り消されたゴールなども含めて地元のサポーターは楽しめたんじゃないでしょうか。バルセロナも初戦としては悪くない感じだった。今年はワールドカップも無いので、コパアメリカに参戦したマルケス、メッシ、ミリトと怪我のプジョルを除けば、ほぼフルメンバーがいいコンディションで入れてる感じです。

中盤はシャビと背中の8番が新鮮なイニエスタ。底に入ったヤヤトゥーレは無難な印象で、今後もっと強い相手との試合で更に持ち味が見れると思うけど、それに比べると後半はモッタの面白さが際立っていた。ボランチのところも含めてまだメンバーの揃わない守備は完成まで結構時間がかかるっぽいでしょうか。それに比べ前線は昨年のデンマークでスタートした頃よりは格段に充実して見えました。エスケーロがやっぱりスタイリッシュで、今シーズン見れないとしたら残念なことだ。後半キルキッチ&ドスサントスとスリートップで出てきたアンリは思いのほかスムースに機能しそうだった。エトーと違うパスの引き出し方やポストプレーのバリエーションは見ごたえあってちょっと最初の頃のラーションみたいな空気も醸し出していた。ていうかアンリがいたらこんなスリートップもありなんだって感じられて楽しみが広がりそうなのは嬉しかった。PKはデコにどうすると聞いたら君が蹴れよと言われたそうだ。最初のゴールはリズムを掴んでいく意味でも重要だったとインタビューで語っていて頼もしい限りです。ライカールトも若手2人を評価しコンディションのいい相手と充実した1試合目が出来たことで満足を感じているようだ。力の無い負け犬ほど批判に怯え殊更居丈高に振舞って大きく見せようとしたりもって回った言葉で自分を飾ろうとするものですが、謙虚でありながら力強くシンプルなディクションで語られるライカールトのインタビューは一流の舞台で一流の仕事をしてきた真のチャンピオンだけが持つ自信、ピッチで結果を出せるアーティストのプライド、言い訳する必要のない強者のヒロイズムに溢れていて、いつものことながら好感が持てます。今年もリーガとチャンピオンズで優勝できるといいな。