Die Meister, Die Besten, Les Grandes Equipes, The Champions!

この春装いを新たにしたFCBARCELONA.CATのスペシャルコーナーに触発されたりもあって、ちょっと前に貰ったチャンピオンズリーグ05/06FinalのDVDを見ました。この試合のソースは俯瞰の映像がイングランドっぽく低い視点なのでピッチの躍動感が伝わってきますね。決勝に関して言えば僕は地上波、衛星放送、ネット配信のビデオ等も含め色々なメディアで見ていて、でも何度見ても、その後逆転するって知ってても、失点のシーンでは暗澹たる気分になります。しかもそうなることが分かっているので、何度も見る同じ悪夢みたいに、これから起こる惨劇を知っていて避けられない怖さがある。忍び寄る黒い影が目に入って、そこのデカい黒人に気をつけろと叫ぶのだが声にならずオレゲールに届かないこの恐怖は殆どトラウマティックだ。でもこの1点がなかったら、ライカールトがシフトチェンジのタイミングを計りかねるうちにもっと深い時間に致命的な一刺しを食らっていた感じもありますよね。プジョルがトロフィを頭上に掲げるシーンではいつも胸が熱くなって涙ぐんでしまう。全員がメダルを貰ってからプジョルがトロフィを受け取るまでの僅かな待ち時間のドキドキがもう溜まらない。こんな感動はフィゲラスやバダロナのファンだったら一生体験できないことで、勝つというのは何より素晴らしいことだなと思います。このシーズンが終わったときは深い満腹感に充たされあと5年ぐらいはタイトルが取れなくても我慢できるとか思ったものですが、でも実際今年負けてみると悔しくて狂いそうだ。僕はチャンピオンクラブのサポーターとしても異常なほどの欲張りで自分のチームにはリーグ、カップ、プレシーズンのエキシビション等に至るまで全部のタイトルを取ってもらいたいと思ってしまうし、全ての試合に勝たなければ満足できない病気なので必然的に毎シーズンストレスに苛まれる。品位も美学もない姑息な手段で俺の勝ち点を盗んでいく小汚い連中に負けると自分の全存在が侮辱された気分になって怒り狂ってしまいます。でも満足しないというのは重要なことだ。今日中に死にたかったけど来年はいいチームができそうなのでやっぱりもう1シーズン生きてみようとか思える。勝利を欲して戦い続けることの尊さ、それをやめたときが即ち死であることを、このパリの夜は僕に教えてくれました。