天国じゃなくても 楽園じゃなくても

電車に10分乗るより1時間歩く方が余程楽なんだ、とか言ってたら見かねた人が自転車をくれました。これでもうあのくだらない公共交通機関と一生関わらずに済みます。自転車って10年以上ぶりに乗る気がする。あまりに久しぶりなので乗り方を忘れてるかと思ったら意外と覚えてるものですね。コーナリングでの体重移動等、基本操作も数分後には完全に思い出せていた。でも自転車ってこんなだったっけ、という感覚の落差もある。風と戯れるような爽快感だけをイメージしていたのですが、意外と筋力や心肺機能を要求するハードなところもあって異常に疲れた。使ってない筋肉の部位を動かしたせいか20分ほど乗っただけでフェンシングをやった後のように膝の上が激しく痛くなりました。でも楽しかった。走りながら映画『Now and Then』サウンドトラックより自転車のシーンで少女たちがラジオに合わせて歌っていた歌を口ずさみました。Oh my darling knock three times on the ceiling if you want meとかいうやつ。70年代のアメリカっていいですね。この前高橋愛新垣里沙が出ていたどっちの料理ショーは昭和30年代特集でしたが、古い日本にも魅力を感じます。小春は戦前の雰囲気を持ってると誰かが言っていた。確かに美が矮小化された現代にあっては珍しい威風堂々とした美しさだよね。江戸川乱歩横溝正史の作品に出てきそうな田舎の旧家に住む謎めいた美少女って感じだ。ていうか新潟では普通にそういう位置だったのか。